[アップデート] Application Migration Service (AWS MGN)の起動後アクションが追加されていました (2023/8)

[アップデート] Application Migration Service (AWS MGN)の起動後アクションが追加されていました (2023/8)

Post-launch actionsが充実していくのを感じる
Clock Icon2023.09.28

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こんにちは、AWS事業本部の荒平(@0Air)です。

見逃していたのですが、Application Migration Service (AWS MGN)にて移行後のサーバに対して実行されるアクション(Post-launch actions)が2023年8月に新規追加されていました。

今回追加されたのは、「タグの検証」「Auto Scaling グループ設定」「リファクタリングスペースの有効化」です。
リリースノートは以下です。

Post-launch actions 一覧

事前に定義されているアクションを選んでおくことで、AWS MGNにて仮想マシンをテスト起動・カットオーバーする際に、以下の動作が適用されます。

今回更新されたアクションは3アクションで、合計で15個となりました。

  • タグの検証 (NEW!)
  • Auto Scaling グループ設定 (NEW!)
  • リファクタリングスペースの有効化 (NEW!)
  • SSM Agentのインストール
  • SUSE LinuxサブスクリプションをAWS提供ライセンスに置き換え
  • CentOSからRockyOSへの変換
  • Windows MS-SQLライセンスをAWS提供ライセンスに置き換え
  • CloudWatch エージェントのインストール
  • ドメインに参加
  • ボリュームの整合性を確認
  • 接続確認 (定義済みのホスト・ポートに対し)
  • プロセスのステータスを確認
  • AWS Elastic Disaster Recovery (DRS) Replication Agentのインストール
  • EC2インスタンスからAMIの作成
  • Windowsのアップグレード(2012 R2 / 2016 / 2019 / 2022)
  • その他、カスタムしたアクション

確認してみた

追加されたアクションは、どのような表示になっていて、何の操作が必要なのか確認してみました。

1. タグの検証

[起動後テンプレート] > [Verify tags]を選択して[編集]をクリックします。

デフォルトの説明文は次のようになっていました。

Verify that tags which have been defined in the launch template and in customer's environment are copied to the migrated servers.

(訳) 起動テンプレートとお客様の環境で定義されたタグが、移行先のサーバーにコピーされていることを確認します。

設定できるパラメータは以下の通りです。

パラメータ 内容
AutomationAssumeRole SSM Automation用のIAM Role ARN
InstanceId タグを検証するインスタンスのID
TagsToVerify 検証するタグ名、値のセット

TagsToVerify に値を入力し、移行先サーバにタグが付与されているかどうかを確認することができます。

2. Auto Scaling グループ設定

[起動テンプレート] > [Auto-scaling group]を選択して[編集]をクリックします。

デフォルトの説明文は次のようになっていました。

Create an automatic auto scale group setting for a migrated stateless web application.

(訳) 移行されたステートレス Web アプリケーションの自動スケールグループ設定を作成します。

設定できるパラメータは以下の通りです。

パラメータ 内容
AutomationAssumeRole SSM Automation用のIAM Role ARN
InstanceType Auto Scalingにて利用されるEC2のインスタンスタイプ
InstanceId Auto Scaling GroupのAMIが作成されるEC2インスタンスのID
NoReboot Trueにするとイメージ作成前に再起動を行いません
VpcId ロードバランサー(ALB)を作成するVPCのID
SubnetA 指定したVPCに紐付くサブネットIDから1つ
SubnetB 指定したVPCに紐付くサブネットIDから1つ
KeyName キーペア名の指定 (事前に作成が必要)
InstanceProfileArn EC2インスタンスに紐付けるインスタンスプロファイル
DesiredCapacity Auto Scaling Groupの希望キャパシティ
MinInstances Auto Scaling Groupの最小インスタンス数
MaxInstances Auto Scaling Groupの最大インスタンス数
Port アプリケーションに使用するポート
HealthCheckPath ヘルスチェックを行うパス
CreateStackTimeoutMinutes CloudFormationスタック作成のタイムアウト (分で指定)
Protocol HTTP/HTTPSを指定
ELBSecurityPolicy ALBのセキュリティポリシーを選択
参考:Application Load Balancer 用の HTTPS リスナーを作成する
CertificateArn HTTPS利用の際の、ACM証明書のARN (事前に作成が必要)

ほとんどAutoScaling Group作成に必要な情報を指定する形です。
サーバー起動後にMGNがAutoScaling Groupの設定まで行ってくれます。

3. リファクタリングスペースの有効化

[起動テンプレート] > [Enable Refactor Spaces]を選択して[編集]をクリックします。

デフォルトの説明文は次のようになっていました。

Create an AWS Migration Hub Refactor Spaces environment for iterative transformation of applications to microservices.

(訳) AWS Migration Hub Refactor Spaces環境を構築し、アプリケーションからマイクロサービスへの反復的な変換を行う。

設定できるパラメータは以下の通りです。

パラメータ 内容
EnvironmentName (新規)リファクタリングスペースの環境名
EnvironmentId (既存)リファクタリングスペースの環境ID
ApplicationVpcId アプリケーションを作成する既存のVPCID
NetworkFabricType TransitGatewayの選択
AccountIdsToShareEnvironment 共有するアカウントID
ApplicationName アプリケーション名
ServiceName サービス名
Protocol HTTP/HTTPSを指定
Port URLエンドポイントのポート番号
UriPath URLエンドポイントのHTTPパス
InstanceId アプリケーションをホストするEC2のインスタンスID
AutomationAssumeRole SSM Automation用のIAM Role ARN

AWS Migration Hub Refactor Spacesにより、簡易的な移行先環境を用意し、その中でアプリケーションのリファクタリングを行える機能です。

AWS Migration Hub Refactor Spacesの利用法については以下記事もご参照ください。

おわりに

AWS MGN Post-launch actionsのアップデートを紹介しました。
アクション数が増え、AWS MGNがどんどん使いやすくなっています。

このエントリが誰かの助けになれば幸いです。
それでは、AWS事業本部 コンサルティング部の荒平(@0Air)がお送りしました!

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